2015/08/10
第10回「食育推進全国大会インすみだ2015」は、内閣府と東京都墨田区の主催で食育月間6月20~21日に墨田区総合体育館及び錦糸公園ふれあい広場にて開催されました。全調技連は調理技術技能センターのブースを借りて一日交替で季節の会席料理出展と野菜のむきものの実演、さらには高野豆腐のむきもの(調刻)を出品すると共に、製作者の岩本栄二氏(一社)鳥取県日本調理技能士会会長に遠路わざわざ出向いてもらい、本邦初公開の高野豆腐のむきものを二日間実演していただきました。作品自体がこども向けのキャラクターものが多かったので、親子で見えた来場者に大変喜ばれました。これまでの各県上げての大会とは異なり、墨田区という地域に限定された感がありましたが、江戸東京博物館での講演会やシンポジウム、国際ファッションセンター等での食をテーマにした様々な催しもあり、盛況裡に終了されたようです。来年は福島県で開催される予定です。
食を通じて生きる力を育む「食育基本法」が平成17年6月に公布され、7月に施行されると同時に、翌18年3月には食育推進基本計画が制定されました。この中には「専門調理師・調理技能士」を食育関係事業の重要な担い手として育成し、有効活用していくことが盛り込まれています。食育推進全国大会は、国民が生涯にわたって健全な心身を培い、豊かな人間性をはぐくむため、様々な関係者が連携・協力しながら国民運動として食育を推進することを目的として始まりました。
大阪府で第1回大会がスタートし、第2回が福井県で、第3回目が群馬県でした。食育の分野では異色の取組みを行っており、前橋市のグリーンドームを会場に130ブース163団体のこれまでにない規模で開催されました。群馬県は豊富な観光資源と自然環境に恵まれ、山間部と平野部の標高差を生かした多種多様な農産物を生産し、食育には特に熱心な県で知られてます。現在、第2次食育推進計画“ぐんま食育こころプラン2011-2015”の推進を図り、県民が生涯にわたり食育を実践していく施策を展開しており、その一翼を担って努めるのも技能士の役割であります。
第53回技能五輪が12月4日~7日に予定されています。今回は首都圏開催で、日本料理は武蔵野調理師専門学校になります。出場選手は訓練の成果を発揮するためにも体調を調えて臨んでほしいものです。
(一社)全調技連会長 片田勝紀