2023/08/15
昭和33年11月9日に調理師法が施行されてから今年で65年になります。この施行を記念して昭和43年に10周年記念大会が実施されて以来、5年ごとに厚生労働省と調理関係団体(現、8団体)が主催する記念大会が行われており、65周年記念大会は11月28日に予定されています。
丁度、5年前の60周年大会の時は私共全調技連が幹事団体となり、大会会長賞を授与させていただきました。今回は(公社)日本中国料理協会が担当されます。
調理師法は第1条にあるように「この法律は、調理師の資格等を決めて調理の業務に従事する者の資質を向上させることにより調理技術の合理的な発達を図り、もって国民の食生活の向上に資することを目的とする」もので、調理師試験に合格し、都道府県知事の免許を受けた者だけが、「調理師」の名称を用いることができるとして、調理師の資格を初めて法的に規定したものでした。とりわけ日本料理にとっては、それまでの板前制度(徒弟制度)が廃止され、料理人としての板前・板長の呼び名が調理師・調理長に変わることにもなりました。
以後、調理師法の一部改正や施行規則の一部改正があり、併行して(社)全日本司厨士協会、(社)日本調理師会、(社)日本全職業調理士協会、(社)全国調理師養成施設協会、(社)日本中国料理調理士会、(社)日本技能調理士協会等の調理団体が設立されました。
昭和56年に調理師免許取得後調理技術の研鑚を奨励する調理技術審査制度を創設し、昭和57年に(社)調理技術技能センターが設立。国家試験として「調理技術技能評価試験」制度が設けられ、学科試験・実技試験の両方に合格すると厚生大臣・労働大臣(現在は厚生労働大臣)から「専門調理師」・「調理技能士」の称号が与えられることになりました。また、調理師養成施設校の教員資格が取得できます。
当全調技連はまさに、専門調理師・調理技能士の資格を有する団体として昭和63年に全国組織として立ち上げたもので、去る4月29日(昭和の日)に創立35周年記念並びに表彰受章祝賀会を開催致しました。コロナ禍による制限で中止を余儀なくされていた業界のイベントも復活する中、全国各支部より頂戴した生花で彩られた会場で四年ぶりの懇親会と併せ盛大に催すことができました。これもひとえに会員は元より関係行政機関、上部団体及び友好団体、協賛商社の皆様のお陰であると改めて感謝申し上げます。
本年度は、第61回技能五輪全国大会が11月17日から愛知県で開催されます。日本料理職種は会場の都合で今年も東京会場(武蔵野調理師専門学校)で行われます。昨年までの無観客ではなく、従来通りの開催となります。日頃の練習の成果を存分に発揮して欲しいものです。
(一社)全調技連会長 片田勝紀