全国日本調理技能士会連合会とは

飲食業界の早期回復と技能五輪の正常な開催を願う

2022/06/25

昨秋にはほぼ収束の兆しが見られていた新型コロナも年末にはオミクロン株が拡大し、再びまん延防止の自粛ムードの年明けとなりました。2月初旬の冬季北京五輪直前には東京都の感染者が2万人を超え、深刻な事態を招く懸念もありましたが、春の陽気とともにゆるやかな減少傾向に転じ、5月の大型連休は三年ぶりに感染防止の制限のない休暇となりました。

幸運にしてその後のリバウンドもなく現在に至っていますが、足かけ3年にも及ぶ世界的なコロナ禍によって社会生活が一変したのも事実です。とりわけ日本では企業のテレワークやリモート会議はじめ、無観客によるオンラインのライブ配信などさまざまな分野で恒例行事やイベントがすっかり鳴りを潜めてしまいました。

私どもの業界では飲食店やホテル・レストラン、観光地を含めて最たる影響を受けており、依然として今後の復活への道のりは険しく厳しいものがあります。しかしながら徐々に収束傾向にある現状において、経済優先の国の方針のもと、県民割事業の拡大等による国内需要の喚起策や外国人観光客誘致によるインバウン効果など、期待されるプラス材料が具体化されつつあり、飲食業界の早期回復を願うばかりです。

愛知県での第17回食育推進全国大会や東京都のイベント「ものづくり・匠の技の祭典2022」なども昨年までの無観客によるオンライン開催から正規の開催が予定されています。また、私どもの第158回現代日本料理六人展(7月11日)や全調技連(9月25日)及び東調技会(8月29日)の定時総会も取りあえず正常な開催を予定しております。

コロナ禍で自粛ムードにあった23歳以下の若き技能者が日本一を目指す第60回技能五輪全国大会は11月4日から千葉県の幕張メッセがメイン会場で開催されます。日本料理職種の会場は従来通り武蔵野調理師専門学校になります。久々にギャラリーの見守る中での都道府県代表選手の活躍が期待されます。

なお、来年予定されていた日本調理技能士による“料理人日本一”を競う第32回技能グランプリは延期となりました。出場予定者はさらに一年の訓練を重ねて万全を期していただきたいと思います。

(一社)全調技連会長 片田勝紀