全国日本調理技能士会連合会は日本調理技能士の唯一の団体として平成と共に歩み、2013年で25年の節目を迎えました。この四半世紀を超える間に関係官庁及び行政機関のご指導のもと、全国に支部として日本調理技能士会を設立し、活動を支援しながら技能五輪や技能グランプリ、全技連マイスター匠の技・ものづくりフェア、食育推進全国大会等の技能振興事業に積極的に参加協力し、信頼と実績を得てまいりました。
「一般社団法人全国日本調理技能士会連合会」の前身は、昭和60年に故小倉久米雄会長が立ち上げた(社)日本全職業調理士協会の技能振興部に師範制度を設けた「冬扇塾師範会」でした。
これは国家検定の調理技術技能評価試験の実施にともない、調理技能士の資格を持った料理人を対象に、日本料理に携わる調理技能者の最高の府とし、食文化の担い手となるべく切磋琢磨し、後進の指導育成を図ることを目的に呼び掛けて始められました。
1,300年の歴史と伝統に培われた、日本料理の伝統技術と故実の伝承を、師範伝書「庖丁軌範」によって学び、料理の祖神、四條中納言山蔭嫡流(しじょうちゅうなごんやまかげちゃくりゅう)四條司家41代 四條隆彦卿を冠にいただき、爾来「師範会」は36期を数えるまでに至りました。
その「冬扇塾師範会」は昭和63年8月、関係行政機関への働きかけによって調理技能士(単一等級)の資格取得者による「全国日本調理技能士会」と改め、社団法人全国技能士会連合会に加盟し、東京都を皮切りに、埼玉県、愛知県、新潟県などがそれぞれ日本調理技能士会を設立、上部団体である各都道府県技能士会連合会に加盟、同時に都道府県職業能力開発協会の会員となり、また中央職業能力開発協会への加入によって日本料理職種の技能グランプリ(平成4年~)、技能五輪全国大会(平成7年~)参加出場者の窓口として競技運営に協力、さらに社団法人調理技術技能センターの賛助会員となって「全国日本調理技能士連合会」の体制づくりの土台を築きました。
以来、30年以上の歳月を費やして全国組織化を図り、現在、全国44都道府県に支部として日本調理技能士会ができ、技能振興のためのものづくり、全技連マイスターによる匠の技フェア、東京国際フォーラムのものづくり匠の技の祭典、食育推進全国大会等のイベントに参加し、地域に密着した活発な活動を続けています。
なお、平成25年6月より法人組織となり、名称は「一般社団法人全国日本調理技能士会連合会」となりました。
平成26年4月に公益社団法人調理技術技能センターに正式加入し、国家試験調理技術技能評価試験の試験委員(中央・地方)を推薦。平成27年には公益社団法人日本調理師会に東京都日本調理技能士会はじめ主な支部単位での入会を奨励し、厚生労働大臣表彰を主催する調理関係団体に加盟(8団体)致しました。
また同年に始められた農林水産省が実施する2020年の東京五輪に向けた「日本食普及の親善大使」に当連合会から平成31年までに28名の料理人が任命され、国内外の日本食・食文化普及活動の一端を担って業界の発展に寄与しています。
平成30年11月には明治記念館に於いて厚生労働省・調理関係8団体共催による調理師法施行60周年記念大会が行われ、全調技連は幹事団体として大会会長賞を231名に授与致しました。
昭和63年 | 8月 | 全国日本調理技能士会連合会設立。 会長 小倉久米雄、理事長 池辺洋。 |
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平成19年 | 10月 | 初代小倉会長死去。 後任に2代目会長 池辺洋、会長代行 片田勝紀。 |
平成24年 | 9月 | 任期満了にて池辺会長退任。 3代目会長片田勝紀、理事長木浦信敏就任。 |
平成25年 | 6月 | 任意団体から「一般社団法人全国日本調理技能士会連合会」に改組。 |